夜明けまで1マイル / 村山由佳

夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)

夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)

大学生の涯(がい)。「はて」とか、なんとなく寂しい意味を持つ名前を少し不満に思う彼は、おおっぴらに出来ない恋愛をしていた。相手は自分の通う大学の先生。しかも彼女は既婚者。相手にとって自分は一体どんな存在であるのかという不安を感じながら、また、恋愛下手で傷つく幼馴染のバンド仲間の女の子のことも妙に気になり・・・。
ストーリー的に「天使の卵 - エンジェルス・エッグ」の雰囲気を少し感じさせるものがあった。ちょうど横浜駅前でやっていた路上ライブをBGMに読んでいたものだから、そのバンドの人たちと登場人物をダブらせながらという、いつもとは少し違った読書の楽しみ方をした気がする。
毎度のことだが、村山由佳作品の男性の心理描写が大好き。