エンジェル / 石田衣良

エンジェル (集英社文庫)

何者かに殺され、幽霊として存在することになった青年実業家。自分が死ぬ前の記憶が頭の中から抜け落ちている。自分は何故、誰に殺されたのか。その疑問を解く為、色々と調査を進めるうちにたどり着いた意外な真相とは・・・。
あらすじを読んだ時点で映画「ゴースト/ニューヨークの幻」のような内容を想像していたが、まぁ似ていると言えば似ているけど、似ていないといえば似ていないような・・・。ゴーストを「愛＞サスペンス」で表すなら、これは「サスペンス＞愛」といった感じだろうか。若干、主人公の無駄なエピソードなどが多く感じたような・・・。面白かったことには変わりないのだが。
彼の作品を読んだのはこれで2作目だが、少し感じたのが、文章の雰囲気が少し前の俺自身の書く文章に似てなくも無いような・・・。当然、文章のレベル的なものは文才の無い俺なんかとは比べ物にならないのは分かっているが、雰囲気が、ね。以前無謀にもこの俺が書いていたショートストーリーなんかを少し思い出した。