流星ワゴン / 重松清

流星ワゴン (講談社文庫)

流星ワゴン (講談社文庫)

「死んじゃってもいいかなあ」そう思っていた時、目の前にワインカラーのオデッセイが現れた。そのワゴンで走り続けている親子に連れられ、また今の自分と同い年の父親とも出会い、やり直すことの「出来ない」時空を超えたやり直しの旅が始まる。
以前、ある人に薦められた本。無駄な前置きなどが少なく、とても読みやすかった。ワゴンで時空を超え、私生活がボロボロになってしまったきっかけとなる地点をいくつか巡るのだが、修正することは決して出来ない。どれもこれもが中途半端に終わってしまっているように見えて、実は意味のある終わり方であって、それがとても上手くまとめられているような気がする。
過去を修正することは出来なくても、これから先のことを修正することは出来るんだということを思い知らされた。